Update:2015.03.26[Thu]Category : GOOUT

地図を正しく読めるとアウトドアがもっと楽しくなる。読み方の基本ポイント5つ

Photo by Paul Morris

「現在地を知りたい」「目的地までの距離はどのくらい?」「あの山は何山?」。地図が読めるとアウトドアがより安全に楽しめるのだ。本格アウトドアには必須アイテムだが、意外と正しい見方がわからなかったりする。今回は、地図を正しく読むためのポイントを5つ紹介しよう。

●ポイント1「地図の携行のしかた」
地図は濡れても困らないように防水ポーチに入れるか、地図にビニールをかぶせて雨でも使えるようにしておこう。また、一般的な山用の地図は縮尺が1/50000だが、コピーして使用する際は倍率が変わらないように注意! 当然のことながら、倍率が変わると地図上で正しく距離を計測できなくなる。
携行時は、こまめに現在地を確認するために、リュックの取り出しやすい位置に入れておくのも大事。

●ポイント2「地図に磁北方向に線を入れる」
地図の真上がコンパスの差す「N」極、つまり「磁北」だと誤解してはいないだろうか。地図の「方眼北」と「磁北」は日本では地域によって「7度」ほどマイナスの方向にずれている。地図上での磁北は360度の方向ではなく、353度の方向になるのだ。これを「磁北偏差」と呼ぶ。
地図を正しく読むためには、このことを考慮してコンパスを使用しなければならない。そこで、地図にはあらかじめ磁北方向に線を引いておくと間違えずに読む事ができる。いざというときに失敗しないちょっとした工夫なのだ。

●ポイント3「地図上のルートや地名をマーキングする」
こちらも工夫のひとつ。あらかじめ使用するルートや著名な地名をなぞったりして、マーキングしておくと便利だ。何回も使う地図であれば鉛筆がおススメ。ルートをなぞっておくことで現在地評定が簡単になる。著名な地名をマーキングすることで事前予習にもなるし、分岐点や水場、テント場をマーキングすることで位置関係がわかりやすくなり迷わない。

●ポイント4「コンパスを正しく使う」
コンパスは、傾けたり、磁性のあるもの(金属、眼鏡、ピッケル、etc…)を近づけた状態だと正しく「北」を示さない。使用する場合は十分に注意したい。コンパス使用の基本なのだが、外で利用すると意外にできなかったりする。また高電圧線の近くでも磁力の影響を受けてしまうので、鉄塔や高電圧線の真下では使用を避けるべき。

●ポイント5「迷ったら前方公会法で現在地を評定」
もしも、現在地がわからなくなってしまったら、「前方公会法」を使って現在地を評定する。今いる場所から見える著名な2点(例えば山頂等)が今いる場所から何度の方向にあるのかコンパスを使って測り、地図上に記入する。そして、目標まで記入した線の交わる場所が自分のいる位置だ。


例えば、コンパスで測ると烏尾山は現在地から297度の方向、行者岳は320度方向にある、これを地図にプロットする。プロットする際、磁北偏差7度を考慮して(ポイント2に記述)プロットする。地図には「-7度」の290度と313度でプロットし、線を結んで交差した地点が現在地になる。
但し、この方法は視界が十分に確保されていて、著名な目標物が確実に確認できるときに限る。霧や雲の中、激しい雨など遠くのものが見えない悪天候時や見通しの効かない場所では使えないので要注意。


線が交わった赤い円内、三の塔の少し北側にいる事がわかる。

地図の見方はアウトドアの基本。しかし、コツも必要なのでなかなか習得は容易ではない。「習うより慣れろ」。何度もトライして習得していこう。休憩時は億劫がらずに地図を広げて読図力を高めるのも必要である。アウトドアの幅を広げるのでぜひチャレンジして欲しい。

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