special edition
GO WEST!!
柴犬ラニと1,300kmロードトリップ
Road trip in Japan
♯04 ありがとう九州編


東京から片道1,300km。
オール車泊という
過酷なロードトリップ・ドキュメンタリー!
プロサーファー北村吉代プロと柴犬ラニ。
すでに10回以上も九州を往復するこのふたりが
ふたたび宮崎に上陸した。
しかし気になる台風16号は早めに進路を変えたが
台風15号は九州縦断コース。
波を求め台風進路と同じく九州を北上したふたり。
台風直撃か!?車泊で生きて帰れるのか!?

Trip Photos by Yoshishiro "moo" kitamura
Text by BLUER

2015年8月11日深夜、柴犬ラニと東京を出発した北村吉代プロは大阪で1泊2日のたのしいひと時を過ごしたのち宮崎に到着。

仲間の歓迎を受けて楽しい時間を過ごしていたが、台風15号、16号が発生するコンディションのなか、 16号は西に進路をとりウネリを届ける可能性、15号が九州の真下に控えている状況だった。

”そろそろ出発のとき”

台風スウェルを求め、ふたりは宮崎を離れることにした。
目指すは大分県。大分は九州に行くたびに必ずおとずれる場所でもある。

大分は宮崎からさほど遠くない。いや近くなったのだ。

今までは山道で2時間もかかったが高速道路の開通により40分で大分県に到着。
しかし宮崎とはまた違う大分のコーストラインは手つかずの自然が残っている一方で、観光化された派手なアミューズメントパークや施設など何もない場所でもある。
北村プロにとって、震災前にロングボードプロサーキットの試合で九州をおとずれることはあったが、その土地を理解することもなく他のポイントを知ることもなかった。
九州への好奇心もあり、そののち九州を訪問するようになり、宮崎、大分などローカルサーファーと交流しながらロードトリップを続けてきた。

大分は大自然豊かな秘境ともいえる場所。特に海沿いは緑も豊かで人工的な観光地などない。
そのため人もまばらで、夜になれば街灯もない暗闇の中で、”あらぬ獣の気配”を感じながら車泊するのだという。

到着した大分の海は手つかずの自然があふれ、海水の透明度が高く新緑の山が大きく広がるロケーション。

素晴しい海岸。いつまでも後世に残したい自然。

自然破壊が進む現在の日本の海の現状、そして自然災害が後を絶たない日本。
北村プロにとってこのような土地が失われる前に、その地を訪れ自然の素晴しさを感じ、そしてサーフィンしておきたいのだという。

大分では素晴しい大自然の中でサーフィンを満喫していたが、その間も愛犬のラニは帰りをまってくれていた。夜の暑いさなかでも、ふたりの信頼関係で暑さを乗り切った。

サーフィン中はテントを担いでビーチまで。日除けテントを張っているのにラニはテントの中は少し落ちつかないのか、テントの外で帰りを待つことも多い。あまりにも暑い日は愛犬ラニも流石にバテてしまうため、慣れた車の中で待たせることにしている。

また大分での夜は日没とともに辺りは真っ暗になる。街灯すらなく夜を過ごす。
真っ暗闇の中、ラニのトイレのために外に出るときには懐中電灯の一筋のあかりがあるだけで、他にあかりもなく「闇」が広がる。

また、この期間は特別に暑くクーラーをかけて寝るが、暑さのあまり愛犬ラニがまず起きる。その繰り返し。
ゾンビすら出そうな暗闇、そして暑さ…。

なかなか安眠できない酷暑の夜がつづいていた。

大分で最近できたコンビニと地元の人か観光客か、ともかくも、食料調達ができる「道の駅」はありがたい存在!
唯一のふれあいランド「道の駅」でいただくのは『カマス寿司』に『タコ飯』、そして『ブリの炙り飯』。そしてこの土地の名物『エソのすりみ』。
そして大分といえば『かぼす』。JAの『かぼすドリンク』にデザートは『かぼすキャラメル』で〆る。

この地でもローカルのサーファー仲間が歓迎し、秘境スポット探検に愛犬のラニと一緒に連れて行ってくれた。その土地の人が訪問者を快く受け入れることは何よりも嬉しいこと。そのふれあいに感動し、感謝し、この大分でのサーフィンと自然を堪能していた。

しかし、台風15号のウネリが届きそう、そんな知らせが福岡から届いた。

この旅の締めくくりに知人に会いに行く予定だった福岡が、ちょうど台風15号の北上ルートにあたる。15号のウネリの可能性が出てきたのだ。
しかし台風上陸の可能性が濃厚になっている。そのため早めに大分を出て福岡に向かうこととなった。
がしかし、台風ルート上にある福岡の地。
そう、この旅は『オール車泊』である。

波は期待したい。が、車泊なのに台風直撃の可能性が濃厚となっていた…。

連絡が途絶えがちになったのは、九州に被害をもたらしながら北上する台風15号が、ちょうど福岡に最接近している時だった。

ここまでの走行距離は20,000kmを突破。連日の残暑に加え、毎日2ラウンドのサーフィン、そして見知らぬ土地を見ておきたくて出かける近隣の自然探検。もちろん自分だけはなく愛犬ラニを見守って約2週間が経過。気力は旺盛だが体力は確実に消耗していた。

ちょうど台風が最接近する直撃する前日に福岡に到着した北村プロは、疲れが出たのかしばらく倒れていたのだという。

BLUER編集部からの連絡にもレスポンスがない。そして大型台風…。ホテルか民宿に泊まっているならまだ良いが「車泊」である。しばらく音信不通がつづく。大丈夫かご一行!? いや大丈夫ではないだろう、、、。

そして台風が福岡を直撃した8月25日の朝。

「生きてますかー!?」の投げかけに、遂に「退避勧告が出て、友人宅に避難しました」とのレスポンス。

ふ〜。生きていたようだ。

このような緊急時は無理はしてはいけない。とにかくふたりは無事であった。

そして、台風一過。

台風15号は多くの被害をもたらした大型の台風となってしまったが、日本海に抜けた翌日は、快晴の天気のもと福岡の地に素晴しい波がブレイクしていた。

プロのサーファーとして、ベストなコンディションでのサーフィンは何ものにも代え難い自然の贈り物である。昨日までの体調不良での休養が体を回復させてくれたこともあり素晴しいサーフィンができたという。

北村プロにとって、初の福岡の海。

この旅はサーファーにとって素晴しい波と出逢うための旅。なかなかベストな波のコンディションとならなかったが、はじめての福岡の地で最高の波に巡り会うことができたのだ。

宮崎や大分に、また一つ、忘れられない「福岡」という地が加わった。

そして何より、台風直撃時に避難したのは糸島のハニーコーヒーのオーナーに感謝。風速50メートル、市内の屋根付きのスペースに避難するも車の揺れもひどく直撃の時間帯に一時避難させていただいたという。彼らがいなければ避難勧告が出ても行く場所がなかったのだから…。

ハニー珈琲ではオーナーとスタッフが本当にあたたかく迎い入れてくれた。美味しい珈琲はもちろん、このストロベリーハニースムージーが激ウマだったという。

もちろんオイシイ名物が溢れる福岡。大のラーメン好きのため「久留米ラーメン」にご満悦。そして、「めヨネーズ」って何!?

さて、北村プロと愛犬ラニの旅も終盤!? と思いきや、帰るつもりがあるのかないのか

「そろそろ2週難経ちますが、いつ帰る予定ですか!?」の編集部の質問には「波次第」とのレスポンス。

さすがプロサーファーである!

ふたりのロードトリップは遂に24,000kmの走行距離を突破。果たして、このあとの2人はどうなるのか。もしやずっとこの旅を続けるの!?

いやいや、おそらく次回は最終話。レポートをお楽しみに。



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北村 吉代/ Team BLUER

北村 吉代/ Team BLUER

●きたむらよししろ。Team BLUER & Producer. JPSA公認プロロングボーダー。旅人。「車泊の旅」主宰。24h常に一緒に生活し柴犬ラニを溺愛。●柴犬Lani (ラニ)Birth 2007.11.14 メス。性格はやさしくて思いやりがある。自分を人間と思っている。日本で一番旅行している柴犬