Update:2016.11.19[Sat]Category : SURF

「サーフィン」がオリンピック競技になるならばVOL.02

「サーフィン」がオリンピック競技になるならばVOL.02
ースポーツとしてのサーフィンの目的達成ー

「サーフィン」がオリンピック競技になるならば…の第2回目は、「スポーツとしてのサーフィンの目的達成」。

昨今の、日本の競技サーフィンレベルの向上は目覚ましい。日本のレベルが世界に少しずつ近づきつつあり、サーフィンブーム世代のジュニア世代が、幼少期から英才教育を受けてきた好環境によるところが大きいと思われる。

さて、レジャー・ライフスタイルといった「競技ではないサーフィン」は別として、スポーツ競技としてのサーフィンの行く末について考える。

必要なことは

1、企業・個人によるスポンサー支援・仕組みによってお金が動く
2、スポーツ選手が経済的に自立する
3、強い選手が排出される
4、選手に憧れ、子供たちがサーフィンをするようになる(草の根の拡充)
5、スポーツ競技人口が増加

サーフィン人口ピラミッドが形成され、草の根活動が盛んになり、頂点となる競技選手が存在する、というのが理想形だ。

どれが順番的に最初か、ということではなく、突然変異的に3からスタートすることがないとも限らない。いやむしろ、それを期待している感はあると思う。

また何かブームなどきっかけがない限り、いきなり人口が増加することはない。Jリーグのように優秀なプロデューサーが地域に根付いたプロスポーツの構図を作り上げ、スポーツ経済が回るという手法もあるから、突然のミラクルに期待するよりは、堅実な計画や戦略が重要だとわかる。

さて、このたび、サーフィンがオリンピック競技に決まったが、日本としては折角、競技アマチュア組織やプロ組織があるのだから、結託して実現していかなければ、経済的な自立ができず、プロ選手は浮かばれないことになる。

サーフィンがオリンピック競技に決定したのは、ISA国際サーフィン連盟が長年、IOC(国際オリンピック委員会)に対し働きかけを行ってきた結果となるが、アメリカはまさに競技として他を追随しないスポーツ先進国である。

アメリカはスポーツ競技としてのショウビズ、つまりメーカーや支援企業による「サーフィン市場」で動くマネーが世界最大で、競技賞金も大きい。

オリンピックは、これほど解りやすいPRはないから、カリフォルニアに拠点を置くISA国際サーフィン連盟はメーカー・企業、メディアも一体となり誘致を続けてきたのも当然のことだ。

ISA国際サーフィン連盟は、2024年五輪に立候補しているロサンジェルスが決まれば、大本命のアメリカ開催での継続開催が実現する可能性が高く、サーフィン競技としての経済にかなりの好影響。

その前哨戦が日本ということになるシナリオなのだろう。

「スポーツとしてのサーフィンの目的達成」。

時代はグローバルであるから、アメリカに追随しながら市場を動かしていく。つまり、もっと世界と歩調をあわせてやっていくほうがいい、という考えもある。どうも、日本のサーフィン競技は、自国ポリシーを持ちづらい状況にあるようだ。

アメリカの輸入スポーツからの「過渡期」。オブラートに包めばそんなところかと思う。

オリンピック競技になっても、既にオリンピック競技の先駆的存在であるウィンドサーフィンがプロ選手が経済的に自立できているわけではないから、日本にとってオリンピックが魔法でも何でもないことは確かなようだ。

プロサーファーが「賞金王」として億のマネーを稼ぐような競技に成長するには「オリンピック」という瞬間的なものに依存することなく、入念な戦略が必要になることは確か。

まずは、日本のサーフィンスポーツ競技の未来をどうしていくか。

なかなか進まぬ戦略立案。言うは易し。誰かが先導しなければ動かない。

それが難しい注文だとしたら、日本のスポーツ競技に携わる運営者は、まずはまずは第1歩として、一般サーファー、選手、一般人、知識人など客観性のあるメンバーを集めて、WG(ワーキンググループ)を開催し、意見交換することからはじめたらどうだろうか。意見を吸い上げることから始める。インターネット・ITは、人工物とかそんなものではなく、民意や意見を吸い上げることに適したツールでもあるのだ。

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田中 菜穂子 / BLUER 代表

田中 菜穂子 / BLUER 代表

BLUER代表。雑誌「サーフィンライフ」編集者を経てITに長年従事。2014年よりITメディアとプロダクトを融合させたアウトドアブランド「BLUER」を創設。

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