Update:2020.04.15[Wed]Category : EDITORS' NOTE

暦の支配 ー世界が変わる

 


以前「サーファー暦」というコラムを書いたことがある。

これは、本来、太陽の動きを主としたグレゴリオ暦で世界が規定されているけれど、サーファーには別の暦があるから、別でよいのではないか、という半分冗談の提案のような記事を書いた。

サーファー暦-Surfers’ Calendar-
http://www.bluer.co/surfingnews/?p=37496

今、世界が新型ウイルスという出来事によって、新時代が訪れる過渡期にある。これは、新しいウイルスではあるが、世界の経済を崩壊させる威力のあるもの。世界経済が変わる=価値観の変遷。「時代」が変わるということ。

今まで経験してきたことが「常識」で、それ以外は「非常識」と言い放っていたことが、全部が全部ではないけれど、今度は逆転する時代になる、ということ。

例として、私的なことではあるけれど。2014年にサラリーマンから会社を立ち上げて、その後に経験した時。今まで枠組みにいたが、外れたときの感覚。

さまざまな不自由=困難を経験していくと、ある種、サラリーマン時代は、独立が自由だと思っていたけれど、逆に丸腰で困難ばかり出てくると、今までサラリーマンは不自由だ、と思ったことが「それはかなり自由じゃない?」となる。

このパラダイムシフト。こればかりは経験しないとわかりにくいこと。

でも今、起きていることは、そんな不自由をほぼ世界的に行っている。これからパラダイムシフトが起こるということ。

理解しがたいことで、早く終わってしてほしいと思うかもしれないけれど、これは、前述の理論でいうと、もう見る世界が変わるということになる。もとに戻らないことでもある。だって戻る必要がなく前に前進している過程であること。少し先の未来を想像すると、今までとは、見える世界が変わりますよ、ということでしかない。

そうそう。今日は暦の話。

この過渡期のさなか。

テレビをほぼ見ず、SNSも必要なだけみて、スタッフからは時折連絡が来る程度で、東京のど真ん中に単身、外的に影響されず生きていても、かなり正確に時刻を言い当てることができるのだと気づいた。

太陽と月。そして体内時計。

今までは何かしらグレゴリオ暦に左右されているけど、太陰太陽暦がしっくりくる気がする。

女性はそもそも月のリズムで体調は動いているし、野性的に生きると月と星の動きが何につけ役にたつ。

グレゴリオ暦、西暦はキリスト教のイエスの生まれた日を西暦1年と定めてそこからのリズム。明治6年の1月1日から導入され改暦された。それまでは天保暦、つまり太陰太陽暦だった。

日本は暦の改定を繰り返してきて今に至る。世界にはそれぞれの暦があり、グレゴリウス暦をチラ見しながら、自国尊重している国も何気に多い。

究極には、もう暦もいらないのではないかという気さえしてくるけれど、暦の支配は世界の支配。キリスト教が定めた太陽暦。

もうこの期に及んで各国の暦を尊重する時代に入ったのはないかなと思う。国際会議のときはグレゴリオでね、という程度の。

大昔はそれこそ暦という概念もなかったのだろうね。自分自身が自然のリズムを感じていく時代。時計もいらないのではないかな。

夜空を見上げたら三日月があったら、その日は3日、という合図。なんだか古典的だけど自然。

今、現在の支配が終わる時代なのだろうね。

これからは自分のリズムになっていく。自然を尊重し、人を尊重しながら。適度なソーシャルディスタンシング。宇宙のリズムで生きる新時代へ。

 

Photo by NASA @nasa
Words by Naoko BLUER Tanaka(田中菜穂子)

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